Fireworks would be only selling on 3 days
イギリス発祥のGuy Fawkes Day(ガイ・フォークス・デー)はハロウィン同様に時代と共に内容も少しづつ変化し、ニュージーランドではお祝いの理由はほとんど注目されておらず、夏の花火が楽しむ お祭りのような日として知られています。
ただ、ニュージーランドで花火は有害物質規制法で厳しく取り締まられており、花火が購入できる期間は11月2日~11月5日(ガイ・フォークス・デーを含む)4日間のみ。
年齢も18歳以上と決まられており、外見が10代に見える場合は購入する際にID(身分証明書)の提示を求められることがあります。
購入した花火は一年中いつあげても問題はありません。
購入期間が決まっていることもあり、この間しか花火はあげてはいけないと思っている人も多いのか、11月5日はニュージーランド中で花火大会のように花火が深夜まであがります。
詳しくはこちらをどうぞ:
New Zealand Legislation(有害物質(花火)規制2001)
1年で最も火災発生とやけど患者が多い日
花火が購入できる期間が短いこともあり、ここぞとばかりに花火を購入して一斉に打ち上げまくる11月5日。
笑えない話なのですが11月5日には1年で最も火災発生や、やけど患者が多い日なのです。
昨年度(2018年)のガイ・フォークスも花火が要因とされる火災通報で100件以上消防車が出動。
また毎年、重度のやけど患者がでており、2016年にはACC(Accident Compensation Corporation)に花火関連の負傷で516件の報告があがっており、現在ニュージーランド政府のホームページにはガイ・フォークスの正しい花火の楽しみ方が掲載しています。
また、消防と警察からの報告によると、過去最悪だったのは2005年のガイ・フォークスで、700件を超える火災、数十の負傷、数千ドルに相当する財産が破壊されたということです。
日本人の感覚では、なぜこんなことが起こるのか?と疑問に思うところですが、お国柄なのか飛距離の花火や派手な花火を好む傾向にあるニュージーランド。
花火は基本セットになって販売されているのですが、日本の玩具花火と呼ばれる手持ち花火はほとんど入っていません。
また短期間で大量販売されることもあり品質の悪い花火も多く、使用中に暴発する事件も起きています。
毎年、花火の正しい楽しみ方が配布されるのですが、やはり日常的に花火が触れる機会が少ないからなのか、火災発生とやけど患者はなかなか減らないようです。
オークランド評議会でも花火販売による利益よりも、騒音、住宅火災、動物や家畜に与える苦痛や損傷、物的損害、またそれに伴う緊急サービスにかかる大きな負担の方が大きいとして、民間の花火を禁止する方向に動いています。
オーストラリアではすでに民間の花火が禁止されており、今後ニュージーランドも禁止になるかもしれません。
日本にはない花火を楽しむためのルール
毎年、花火を楽しむだけでなく、問題も多いガイ・フォークス。
そのためニュージーランドでは花火を正しく楽しむにあたり、各自治体によって定められたルールを含めいくつかの法律があります。
- 花火の購入は一年で4日間のみ(11月2日~11月5日)
- 18歳未満購入不可(外見によりIDを提示する必要あり)
- 花火は私有地でのみ(道路、公園、浜辺などの公共の場所は不可)
- 年中毎日午後5時から10時30分まで
- 新年の1月1日の午前1時まで
一部オークランドの公共安全および迷惑条例2103より抜粋
オークランドに限らず多くの場所では、私有地で花火を灯すことしか許可されていません。この法律に違反した人々は、最高20,000ドルの罰金を科される可能性があります。
また、花火は騒音問題もあり、深夜に花火をあげるとNoise controlに通補されることが。
過度であると判断された場合、執行官と警察によって騒音の原因となる花火を押収、もしくは500ドルの罰金が科せられます。
以前はBBQエリアがある公園などは花火が許可されていたのですが、度重なる問題により規制が厳しくなっています。
やはり夏の風物詩である花火はルールを守って安全に楽しみたいもの。
ニュージーランドにお住まいの方は、ご注意下さい。
ニュージーランドの花火おまけ話
ガイ・フォークス・デーが近くなると”花火販売11月2日~5日(3日間のみ)”と看板や旗がでているところもあり、1日一体どこに消えたの?と思わずツッコミを入れたくなります
おそらく2日~5日なので単純に5から2を引いただけだと思われるのですが、旗を作る前に誰か気づかなかったのだろうか?と笑ってしまいます。
だけど、そんなところもなんとなくニュージーランド。
ガイ・フォークスの前後には大きな花火大会が各地で行われます。
この時期ニュージーランドにお越しになる人に、楽しんでもらいたいニュージーランドの花火大会。
日本の花火大会とは違い、花火と花火の間にスポンサーの宣伝などが入らないため、大きな花火が次々にあがります。
日本の花火も風情があって素敵ですが、ニュージーランドの華やかな花火もまた一興です。
旅行のご予定が合う方は是非!