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Beeswax wrap(蜜蝋ラップ)を作ろう!

Hand made Beeswax wrap

ニュージーランドでは7月よりプラスチックバッグが廃止になり、毎日の生活の見直しを考えさせられるようになりました。
環境保護の観点からもプラスチック製品の使用を減らすということは、とても大切な事。

日常生活の使い捨てプラスチック製品を減らし、3つのRReduce(減らす),Reuse(再利用), Recycle(再生)』を目指しませんか?

今回ご紹介するのはニュージーランド生まれのエコラップ【Beeswax wrap(蜜蝋ラップ)】です。

環境に優しいBeeswax wrap

Beeswax wrapとはオーガニックコットンにBeeswax(蜜蝋)や木の樹脂、ホホバオイルを染み込ませたもの。
何度でも繰り返し使える、自然素材の食品保存用のラップです。

何よりBeeswax wrapの素晴らしいところは、従来のプラスチックラップよりも食品を乾燥から防ぎ新鮮に保って美味しさを長持ちさせてくれる事。
再利用可能な環境に優しい食物ラップなのです。

100%生分解性の有機素材

  • Beeswax(蜜蝋)

Beeswaxはミツバチの巣を構成する蝋を精製したもので、抗菌性のある天然の撥水剤のこと。

働き蜂の腹部から分泌されたもので、ミツバチの巣から得られたものを溶かして固めたものです。

主成分はワックスエステル(パルミチン酸ミリシルなど)で保湿効果に優れており、人の皮脂の中にも存在するため、肌になじみやすいのが特徴です。
昔から長期間保存がきくことでも知られ、防腐剤や薬、化粧品の材料としても重宝されています。

  • 天然の樹脂

Beeswax wrapには主にダンマルやマスチック、ロジンと呼ばれる軟質樹脂が使用されます。
一般的に天然の樹脂にはBeeswax同様に抗菌性と耐水性があり、薬効がありますので、化粧品や歯磨き粉などにも使用されていま食品を安全に保存するのに適しています。

樹脂は必ずしも必要ではありませんが、Beeswaxだけでは粘着性が弱いため、粘着性を高めるために利用します。

  •  ホホバオイル

ホホバオイルとはホホバの種子を原料とする植物油。
ホホバオイルはワックスエスエルが豊富で安定しており、非常に酸化しにくく数年間の保存が可能です。

また、ホホバオイルには抗菌性と抗真菌性の両方があり、日焼け止めやオーガニック化粧、オーガニックシャンプー&コンディショナーなどに使われています。

以上、3つの成分はすべて抗菌性を持っており自然の腐敗防止効果があり、体に優しい天然成分ですから小さなお子様のいらっしゃるご家庭でも安心してお使いいただけるのがポイントです。

Beeswax wrapの使い方

Beeswaxは粘着性があるため、使いかけの野菜や果物などを包んだり、ボウルや食器にカバーとして利用したり、お弁当のサンドイッチやおにぎりなどを包むのに最適。
包む時に手でしっかりと抑えることで、手のぬくもりがBeeswaxを柔らかくさせ食器や食品などにピタッとくっつきます。

使い始めはBeeswaxの香りが少しきつく感じることがありますが、次第に香りは徐々に薄れて気にならなくなります。

また、使っていくうちに折り目ができたり、食品の色素が色写りしたり、多少の剥がれがでてきますが、これはBeeswax wrapの特徴です。
ホホバオイルを入れることで柔軟性がでますので、剥がれを気にする方はホホバオイルをお好みで調整して下さい。


Beeswaxは性質上、冷蔵庫に入れると自然に硬くなり、常温にしばらく置くと柔らかさが戻ります。
外気温度の高い夏は少しべたつくことがありますので、ご注意下さい。

Beeswaxは食べ物を長持ちさせ、何度も使うことができます。
食べ物に触れるものですから、作る際は農薬や化学薬品を使っていないオーガニックコットンをお選び下さい。

お気に入りのデザインを選べば、キッチンでの立ち仕事やランチタイムが楽しくなります。
素材とデザインにこだわった自分だけのBeeswax wrapをお楽しみ下さい。

Beeswax wrapの作り方

材料(およそ27×27㎝ 10枚分)

Beeswax 120g
ダンマル樹脂 80g
ホホバオイル 25ml
オーガニックコットン お好きなサイズで色々

準備するもの

鍋(使用後はワックス成分がなかなか落ちませんので、専用の鍋にする事をおススメします。)
オーブントレイにクッキングペーパー(アルミホイルでもOK)を敷いておく。
オーブンを150℃に設定して温めておく。

作り方

 

①鍋にBeeswaxとダンマル樹脂、ホホバオイルを入れて全部溶けるまで火にかけます。
時々、軽く鍋をゆすると溶けやすいです。

②クッキングペーパーを敷いておいたベーキングトレイに布を置き、上から①の溶けたワックス成分をスポーンで布全体にぽたぽたとかけるます。
※多少まばらでも問題ありません。
 

オーブンの中に15秒ほど入れる。
熱で全体にワックス成分が広がったらすぐに取り出し、布をベイキングシートからはがす。

 

最後にしっかり乾燥させれば出来上がりです。

もし、ワックス成分が足りないなと感じた場合は、再度上から溶かしたワックスを足してオーブンに入れれば問題ありません。

Beeswax wrapは、材料さえ入手できればあとは簡単。
もしニュージーランドにお住まいであれば、『Tradme』で一式揃いますので、探してみて下さい。

この方法以外にアイロンで溶かす方法もありますが、アイロンの場合はワックス成分がムラになりやすく焦げやすいのが難点。
初心者の方にはこちらの方法で作ることをおススメします。

Beeswax wrap使用上の注意

Beeswax Wrapは、取り扱いにいくつかの注意点があります。

  • きれいな布で拭くか、水、もしくはぬるま湯で洗って下さい。
  • 洗剤を利用する時は中性洗剤を最小限で。
  • 電子レンジ、オーブン、食洗器の使用は出来ません。
  • 乾かすときはタオルドライするか、自然乾燥で。
  • ティータオルなどと一緒に涼しいところに保管して下さい。
  • 熱殺菌が出来ないため、生肉や魚などを直接包むことはおススメしません。
  • 酸の強いは食品はBeeswaxをとかす可能性がありますので避けて下さい。
  • 使用後はすみやかに洗って下さい。

以上の注意点を守ればBeeswax wrapは長い間使うことが出来きます。
使用頻度にもよりますが、8カ月~12カ月ぐらいまでが目安です。

シミや折り目、Beeswaxの剥がれがひどくなり粘着力がなくなってきたら、最後は細かく切って土の中に。
有機物ですので土に埋めれば自然に分解されます。

使えなくなったらゴミとして捨てずに土に還す。
再利用可能で無駄を減らすことは、環境保護にもつながります。

自分だけのBeeswax wrapを是非とも作ってみて下さい。

ABOUT ME
便利帳管理人
2003年にニュージーランド(NZ)に移住。 持ち前の探求心、好奇心からNZでの楽しさを追及し続ける日々。 気が付けば早15年以上NZに滞在となるが未だ旅行者気分です。 オークランドを中心に仕事を兼ねてあちこちに出没。 InstagramではNZの写真を日々Upしてますので、お暇な方はどうぞ。