Illegal Baby Names
近年、日本でも増加の傾向にあるという”キラキラネーム”
世界にはなぜ生まれてきた赤ちゃんにそんな名前を付けたの?と首をかしげてしまうような変わった名前がいっぱい。
日本でも1993年に『悪魔ちゃん命名騒動』が起こり、マスメディアによって大きく報道されました。
ニュージーランドでも基本的には赤ちゃんに自由な名前を付けることができますが、1995年に命名法が制定されて以降、一定の名前は使用することができません。
また、明らかに不適切または違法な名前は審査のち、ニュージーランド登録官総長によって登録拒否されることがあります。
実際に1995年の法律が制定されて以来、すでに500名以上の名前の登録が拒否されているのです。
ニュージーランドで登録を拒否される名前
赤ちゃんの名前にはいくつかのガイドラインがあります。
ガイドラインには子供の権利を保護する目的が含まれており、子供の名前があまりに奇妙な場合は虐待とみなされ親権を失うことがあります。
以下の名前はニュージーランドではつけることが出来ませんのでご注意下さい。
名前が短すぎる、もしくは長すぎる
”IやA”などの短すぎる名前はつけることは出来ません。
逆に”誓いの言葉”であったり、”70文字を超える名前”もやはりつけることは出来ません。
数字、または記号や句読点
”数字(ローマ数字を含む)”であったり”@や?>”などの読み方が不明な名前はつけることが出来ません。
宗教的、聖職者
”Allah(アッラー)やMessiah(救世主)”などの名前もそうですが”Heaven(天国)やHell(地獄)”などもつけることが出来ません。
王室に関連もしくは連想させる名前
”King(王)やPrince(王子)”だけでなく、”RoyalsやRoil”など王室を連想させる名前
意外なことに”dignity(威厳)やJustice(正義)”などの名前もつけることが出来ません。
役職や地位、軍に関する名前
”SirやDr”などの人を表すものや”ArmyやBoss”などの軍や役職に関する名前は付けることが出来ません。
攻撃的もしくは馬鹿げている
”Fu●KやAs●”などの攻撃的な言葉や”Spiral Cicada(スパイラル蝉)やCinderella Beauty(シンデレラの美しさ)”などの奇妙な名前はつけることが出来ません。
2018年に却下された44の名前
毎年ニュージーランドで生まれる6万人近くの赤ちゃん。
そのうち1%未満の赤ちゃんの名前は登録する際に考慮されます。
2018年には66名の44の名前が却下されました。
名前 | 人数 | 名前 | 人数 |
---|---|---|---|
Allah | 1 | Messiah | 2 |
Avaya-Royal | 1 | Miss | 2 |
Duke | 1 | Prince | 4 |
Emperor | 1 | Prince-Ryder | 1 |
Emprah | 1 | Princess-Dixie-Rose | 1 |
Gunner | 1 | Prinz | 1 |
Heaven-Princezz-Star | 1 | Prynce | 1 |
Hunter-Rhouge | 1 | Queen | 2 |
II | 2 | Rhoyal-Kahurangi | 1 |
III | 1 | Rogue | 1 |
Jahstice | 1 | Roil | 1 |
Judge | 1 | Royaale | 1 |
Jusdyce | 1 | Royal | 6 |
Justus | 1 | Royale | 2 |
Kiing | 1 | Royale-Bubz | 1 |
King | 6 | Royality | 1 |
Kingdavid | 1 | Royalty | 3 |
Kyro-King | 1 | Royelle | 1 |
Lee-Royal | 1 | Saint | 3 |
Majestee-Honours | 1 | Sir | 1 |
Majesty | 1 | Sire | 1 |
Major | 1 | Zdiam-Bishop | 1 |
認められることのない名前の中で、2018年に最も人気があった名前は”Royal(ロイヤル)とKing(キング)”です。
王室関連の名前を希望する人は後をたたず、毎年拒否された名前のリストに必ず名前があるほど。
また過去に最も多く拒否された名前は”Justice(正義)”で、1955年以降、合計80回近く拒否されています。
過去に却下されたとんでもない名前の数々
過去に申請されて却下された名前の中で、これはさすがにあんまりでは?という名前をピックアップ。
一体、何故にこんな名前をつけようとしたのか謎です。
- 4Real(現実の、本物の)
- Sex Fruits(セックスフルーツ)
- Fish and Chips(フィッシュ&チップス)
- Stallion(種馬)
- V8(野菜ジュースの名前)
- Mafia No Fear(マフィア恐れない)
- Talula Do the Hula From Hawaii(タルラはハワイのフラダンスを踊ります)
- Mower(芝刈り機)
この他にもピリオドやら@やらURLを思わせる名前まで。
最近ではニュージーランドでもクリエイティブな名前をつける傾向にあるようですが、さすがにここまでくると理解に苦しみます。
とはいえ、ニュージーランド人がすべてこんなネーミングセンスをしているわけではありません。
2018年にニュージーランドで生まれた赤ちゃんで、最も人気のあった名前は”Oliver(オリバー)とCharlotte(シャーロット)”
マオリの名前では”Nikau(ニカウ)とMia(ミア)”が人気でした。
名前は一生ついてまわるもの。
ニュージーランドではきちんとした理由があれば名前の変更が可能ですが、できれば変えずに済む名前をつけてほしいものでね。