The worst roundabouts in Auckand
ニュージーランドにはラウンドアバウトと呼ばれるドーナッツ型の『環状交差点』が数多くあります。
日本でも既に全国75カ所に存在(2018年3月末現在)するため、システムを理解している人も多いのではないかと。
このラウンドアバウトの良い点としては、無駄な信号待ちがいらないため交通量の少ない所では渋滞が起きにくく、循環の交通は常に片側(左側通行では右側)からのため、安全確認が容易であること。
信号がないため災害時にも強いことなどが挙げられます。
安全面では出会い頭の衝突事故の可能性はあるものの、非常にメリットが多いシステムなのです。
悪名高きパンミュア ラウンドアバウト
ラウンドアバウトが有効、かつ効率的に利用できるのは、交通量が少なく小さなラウンドアバウトのお話。
オークランドにはドライバー泣かせの迷路のようなラウンドアバウトが数多く存在するのです。
そんな中でも堂々のワースト1位を飾るのは『パンミュア(Panmure)』
なんと、このパンミュアラウンドアバウトは2車線な上に”六叉路(ろくさろ)”
正確には一方通行のバスレーンもつながっているので、七叉路が正しいかも。
地元の人でさえも運転に自信のない人は迂回するという、複雑怪奇なラウンドアバウト。
しかし、2015年に”AMETIプロジェクト”が発足。
このラウンドアバウトの取り壊しが決定しました。
AMETIプロジェクトとは『Auckland Manukau Eastern Transport Initiative(オークランド・マヌカウ 東 交通 計画)』の略で、パンミュア、パクランガ、ボタニー中心部などのオークランド東区域に渋滞解消のための専用バスレーンの開通計画のこと。
この計画には新しいサイクリングやウォーキングの接続、都市デザインの改善、主要交差点での安全性と信号の改善なども含まれており、そのプロジェクトの最初の工事としてパンミュアのラウンドアバウトが通常の信号交差点になるのです。
完成予定図
もし、このバスレーンが完成すると、オークランドの中心部であるブリトマートからボタニーまで約1時間かかるところ、40分以内でバスと電車で移動することが可能になります。
現段階で工事は既に始まっており、ラウンドアバウトは一部通行止めとなっております。
もうすぐこの難解な道路案内標識がなくなると思うと、嬉しいような寂しいような。
他にもパクランガ一帯も住宅地の取り壊しが進んでおり、東オークランドエリアはAMETIプロジェクトによって大きく様変わりするもよう。
とはいえ、AMETIプロジェクトの完成予定は2026年。
工事にはまだまだかかりそうです。